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機能性胃腸障害って?
みなさんは、おなかの痛み・張った感じなどがあって、胃カメラなどの検査を受けたのに、お医者さんに「どこも悪くありませんよ」とか「少し胃が荒れている程度ですよ」と言われたことはありませんか?薬を飲んで一時的に良くなっても、また悪くなったりしたことはありませんか?
どうしてこんなことが起きるのでしょうか。これは、癌や潰瘍といった大きな変化だけが症状の原因ではないからです。
消化管は口から食べたモノを消化し、身体に必要なモノを吸収して、不必要なモノを排泄するといった役割を持っています。消化管を構成している臓器には、食道・胃・十二指腸・小腸・大腸・肛門などがあります。それぞれに役割がありますが、蠕動(食べた物を先に送るための消化管自体の動き)・消化液の分泌・必要なモノの吸収・細菌などの病原菌の排除など様々な機能をもっています。これらの機能は消化管自体からだけでなく、脳からも神経を介して制御を受けています。ところが、非常に精密な制御を受けているだけに、かえって様々な原因でそれが乱れることがあるのです。そのため最初に述べたような症状が出ることがあり、このような病気を機能的疾患(機能性胃腸障害)と呼びます。機能の異常は、レントゲンや胃カメラなど一般に行われる検査では分からないこともよくあります。
最近このような機能異常の中に、食道の病気が意外に多いことがわかってきました。私たち九州大学医学部心療内科では、むかつき・胸の痛み・上腹部不快感などの症状がありながら、心臓などに明らかな異常を認めない患者さんに、特に食道を中心とした機能の検査を行っています。
食道は食物を口から胃に送る管で、胸のほぼ真ん中を通っています。逆立ちして食べても胃に食物が送られるのは、蠕動と言われる収縮運動のおかげです。しかし、①収縮した部分が移動しないので、モノがうまく運ばれない。②収縮する力が強すぎる。③全く収縮しない。④食道と胃の間にある筋肉の輪が、食べ物が通るときにゆるまない。などの動きの異常が生じることがあります。
これらの異常を調べるために、食道内の圧力を測ります。実際には、三ヵ所に圧力センサーがついた直径4ミリ(ちょっと太めの蕎麦くらい)の柔らかい管を、鼻から胃の入り口まで入れて圧力を測ります。その時に水を飲んでもらったりして、正常に働いているか調べます。
また普段胃の中は胃酸のために強い酸性になっていますが、食道内はpH6前後のごく弱い酸性に保たれています。しかし、食道と胃の間の筋肉がゆるんで胃液が逆流すると、食道内も酸性に傾くことがあり胸焼けや胸の痛みなどの症状が出現することがあります。それを調べるために、pHセンサーが着いた細い線を一緒に入れて胃と食道のpHを調べたりもします。
治療は様々ですが、症状の原因がわかっただけでずいぶん楽になる方もおられます。症状などが思い当たる方、一度検査を受けてみませんか?
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